とてつもない日本


 なぜ日本が外交上大きな手札を持っていないのに、その国家像を保っていられるのでしょうか?


 


 私はひとえにそれは天皇家の存在だと思っています。


 


 日本、という国家はB.C.711年からその歴史が続いている、とされています。


 初代の天皇は神武天皇です。


 それが今まで連綿と引き続かれ、その家系を絶やしたことがありません。


 少なくとも1500年間は一系の系譜である、とされています。


 


 そのわかりやすい例ですが、中国にあった王朝や、イギリス、ベルギーなど諸外国の王朝はいろいろと王朝名がついていますよね。


 日本にはそれがありません。


 もともと王朝名とは他の王朝同士を区別するために付けられています。


 それがない、ということはその王朝は一系の系譜続いてきた、と言うことです。


 あえて皇室に王朝名を付けるならば、それは「日本」でしょう。


 


 つまり、日本の王朝が一回も交代していない、ということは、


日本の王朝は世界1歴史が長い


 ということと同意義です。


 


 それを証明するかのように、かつてGHQの総司令官だったダグラス・マッカーサー元帥が戦後改革を進めた際、天皇家の地位を剥奪しませんでした。


 吉田茂が天皇家を存続させるように、と懇願したのもありますが、一説によると「新興国であるアメリカは歴史のある天皇家を廃絶させたくなかった」というように言われています。


 その根拠が、広島、東京などの主要都市を無差別爆撃したときも、歴史的重要建築物を破壊しないよう命令していた、というものです。


 


 このように天皇家、というのは歴史的に見て非常に長期にわたって統治してきました。


 現在2009年は皇紀2669年です。


 つまりは日本の歴史というのは少なくとも、数え始めてからは2669年間続いてきているのです。


 


 さて、今度は天皇の地位について考えて見ましょう。


 


 日本国憲法 第1章 第1条によると、


 "天皇は日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であつて、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく。"


 とあります。


 私が言いたいのはそんなことじゃあありません。


 


 皆さんはお正月になると、初詣に神社に行く人が多いと思います。


 さて、神社は神道です。


 神道は日本書紀にもとづいていて、それによれば、天皇家というのは神々の末裔である、とされています(ここでは面倒な話になるので、天皇が神であるとか、そうでないとかいう話はおいておきましょう)。


 神道には明確な法王――つまりは開祖というものが定義されていません。


 ということは、天皇は神道の法王と言っても良いのではないでしょう。


 


 つまりは天皇は世界で唯一、生存する宗教の開祖の家系なのです。


 


 天皇というのは英語でEmperor と書きます。


 これに法王:Popeが加わるわけです。


 さらに天皇は日本国の元首(The Sovereign of State)でもあります。


 


 ここまでの地位を持っている人が世界にいるでしょうか?


 否ですね。


 


 この通り天皇家は長い歴史ととてつもなく巨大な権威を持つわけです。


 現行アメリカ合衆国大統領、バラク・フセイン・オバマ氏は先日の今上陛下との会見の際に、最高位の礼装とされるホワイトタイを着用しました。


 


 「世界一の大国」とも言われるアメリカ合衆国大統領をもってしても、天皇家は畏れるべき存在なのであります。


 


 まさに日本は深い歴史と莫大な権威を持つ「とてつもない国」といっていいでしょう。


 


 注記:ここでは、今上陛下及び天皇の地位両方の意味を含む場合のみ「天皇」という単語で書きました。


     それ以外は今上陛下と書いてあります。



 


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